年収が300万円減った。

 

我が家の財務大臣(配偶者)が動き出した。

「あらゆる経費を見直します!」という方針が打ち出され、食費やレジャー等の節減、掛け捨ての生命保険は全て解約、単身赴任先からの帰省旅費も節約の対象となった。

 

正に、我が家の一大事である。

 

一家の大黒柱が働けなくなることは、家族の誰もが予想していなかったことだ。

配偶者はパートの経験も当てもなく、子供たちは学生。

我が家の家計を守るには、現実的に考えて節約しかない。

やむなく全員が、財務大臣の方針に従った。

 

一年が経過した。

 

年収が働けなくなる前の水準に戻った。

財務大臣は苦しかったようであるが、任務を全うした。

そして、平常の生活が再開した。

子供たちは、何事もなかったかのように平然と過ごしている。

 

我が家に平和が取り戻された。

 

働けなくなったことで“失ったもの”は、多々あった。

~ 財力、仕事の勘、キャリア、会社からの信頼、体力、気力、自信、希望・・・ ~

 

でも、一大事が終わったことで“得られたもの”も大きかったのかもしれない。

~ 家族からの愛、新しい仕事、国家資格、新たな生き方で生きる希望・・・ ~

 

キャリアやライフプランは、“人生に転機”が訪れないとなかなか直視できず見直す機会に恵まれないことが、痛い思いをして分かった。

 

人生の折り返し地点を過ぎた今、これを教訓に、本当の意味での“Well Being”を自己実現したい。